歯科口腔外科治療とはお口の中で行う手術のことです。当院で行う口腔外科治療についてご説明します。
1 抜歯
痛みや他の歯に悪影響のある親知らず、虫歯や歯周病で保存することが難しくなってしまった歯の抜歯を行います。CTを導入しているためより精密な検査が可能であり、抜歯が必要かどうかを正確に診断することができます。当院では極力、歯を残せるように治療をしますが他の歯に悪影響を及ぼす可能性のある歯や食事に支障をきたすは抜いた方が良い場合もあります。
2 フラップ手術、歯周組織再生療法
フラップ手術は、歯周病が進行し、歯肉や骨に深刻な影響を与えている場合に行われる外科的な治療方法です。この手術は、歯周ポケットを清掃し、歯の周囲の感染した組織を取り除くことで、歯周病の進行を防ぎ、健康な歯周組織を回復させることを目的としています。
■手術の目的と効果
フラップ手術は、歯周病によって歯茎が炎症を起こし、歯周ポケットが深くなった場合に行います。歯周ポケット内に溜まった歯垢や歯石を取り除き、炎症を抑えることで、歯周病の進行を防ぎ、歯を失うリスクを減らします。また、歯茎の位置を再調整して、健康な歯周組織を回復させることができます。
■術後の注意点
手術後は、腫れや軽い痛みが感じられることがありますが、通常数日で改善します。術後は、口腔内を清潔に保つことが非常に重要で、指示された薬を服用し、定期的な診察を受けることをお勧めします。
フラップ手術を受けることで、歯周病が改善され、歯の寿命が延びる可能性があります。歯茎の状態に不安がある方は、ぜひご相談ください。
3 歯根端切除術
歯根端切除術(歯根端手術)は、歯の根元に問題が生じた場合に行う外科的処置の一つです。歯の根尖部(根の先端)に感染や炎症が起きている場合、歯を保存するために必要な手術です。
■手術の目的と効果
歯根端切除術は、歯の根元に感染や膿がたまり、根管治療だけでは改善できない場合に行います。歯根端を切除して感染源を取り除き、歯を保存することを目的としています。この手術により、歯を抜かずに治療ができる可能性があります。
■術後の注意点
手術後は、腫れや痛みが軽度に感じられることがありますが、通常は数日以内に治まります。手術後のケアとして、口腔内の清潔を保ち、指示された薬を服用することが重要です。
歯根端切除術を受けることで、歯を抜かずに感染を治療でき、長期間にわたって歯を保存できる可能性があります。もし歯の根に問題がある場合、ぜひ当院にご相談ください。
4 歯牙移植術
歯牙移植は、失った歯を他の場所から移植する治療法です。事故や病気などで歯を失った場合、歯を保存するために、自分の歯を使って移植することができます。この治療法は、人工歯根(インプラント)を使わず、天然の歯を利用するため、より自然な治療方法として注目されています。
■手術の目的と効果
歯牙移植は、事故や病気で歯を失った部位に、他の歯を移植する方法です。特に、親知らずなどの不要な歯がある場合、その歯を使用して移植することができます。この手術により、人工歯ではなく自分の歯を使うため、より自然な咀嚼機能や審美性を回復することが可能です
■術後の注意点
移植後は、移植した歯がしっかりと定着するように、注意深いケアが必要です。痛みや腫れが生じる場合がありますが、数日以内に回復します。術後の指示に従い、食事や口腔ケアを行うことが大切です。
歯牙移植は、失った歯を天然の歯で補う方法として、長期的に安定した結果を得ることができます。歯を失った部位でお困りの方は、ぜひご相談ください。
5 上唇小帯切除術
「上唇小帯切除術」は、上唇の中央部分にある「上唇小帯」と呼ばれる組織を切除する手術です。この手術は、上唇小帯が異常に短かったり、歯茎に付着していることにより、発音や食事、歯の矯正に問題を引き起こす場合に行われます。特に正中離開になることが多いです。
■手術の目的と効果
上唇小帯が短いために、歯茎や歯に負担をかけていたり、発音に影響を与えている場合、上唇小帯切除術を行うことで改善が期待できます。また、矯正治療を行っている場合、上唇小帯が歯列に影響を及ぼさないようにするための手術です。
■術後の注意点
手術後は腫れや軽い痛みを感じることがありますが、通常数日以内に治まります。術後のケアについては医師の指示に従い、口腔内を清潔に保つことが大切です。
上唇小帯の異常が気になる方、発音や食事に支障を感じている方は、ぜひご相談ください。
6 粘液嚢胞摘出術
粘液嚢胞摘出術は、口腔内に発生した粘液嚢胞を取り除くための外科的手術です。粘液嚢胞は、唾液腺が詰まったり傷ついたりして、唾液が溜まり、膨らんでできる透明な膨らみです。痛みを伴うこともありますが、無症状の場合もあります。これを適切に治療することで、快適な生活を取り戻すことができます。
■手術の目的と効果
粘液嚢胞摘出術は、嚢胞が大きくなったり、頻繁に再発したり、周囲の組織に影響を与える場合に行います。手術により、嚢胞を完全に取り除くことで、症状の改善や再発予防が期待できます。
■術後の注意点
手術後、腫れや痛みが軽度に感じられることがありますが、通常数日以内に回復します。術後は、口腔内を清潔に保ち、指示に従って薬を服用することが重要です。また、再発防止のため、定期的に診察を受けることをお勧めします。
粘液嚢胞が気になる方や、嚢胞による不快感がある方は、ぜひご相談ください。
7 歯槽骨整形手術
歯槽骨整形手術は顎の骨の形を整える治療です。骨がゴツゴツしていて入れ歯が当たって痛い方などに行います。
■術後の注意点
術後は、腫れや痛みが軽度に感じられることがありますが、通常は数日以内に回復します。治癒期間中は、口腔内を清潔に保つことが非常に重要です。定期的な通院や指示されたケアを守ることで、術後の回復を早めることができます。